小児かかりつけ診療料とは
未就学児を継続的に診て、健康や発達についての相談にも応じる診療所を評価した診療報酬です。算定するには医療機関の届出と、保護者の同意の両方が必要です。同意書に署名を求められるのはこのためです。
この項目を算定する診療所は、その子の健康管理の窓口になります。急な発熱のときの相談先が決まっているという安心感がある一方、他の医療機関にかかりにくくなる面もあるので、説明を聞いたうえで判断してください。
1と2に共通する条件
どちらの区分でも、次の条件を満たす必要があります。
- 専ら小児科または小児外科を担当する常勤の医師が1名以上いること
- 小児科外来診療料を算定していること
- その医師が、次の4つのうち2つ以上に該当すること
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ア | 市町村が実施する1歳6か月児健診・3歳児健診などの乳幼児健康診査を実施していること |
| イ | 予防接種法にもとづく定期予防接種を実施していること |
| ウ | 過去1年間に15歳未満の超重症児または準超重症児に在宅医療を提供した実績があること |
| エ | 幼稚園の園医、保育所の嘱託医、小学校または中学校の学校医に就任していること |
診察室のなかだけでなく、地域の子どもの健康に関わっていることを条件にしているのが特徴です。また、その医師が発達障害と虐待に関する研修を修了していることが望ましいとされています。
1と2の違い
違いは時間外の電話対応の体制だけです。共通条件はどちらも同じで、そこに次の条件が乗ります。
小児かかりつけ診療料1
時間外対応体制加算の1または3の届出をしていること。加算1は常勤の職員が常時電話に対応する体制、加算3は診療時間外の夜間の数時間に対応する体制です。
小児かかりつけ診療料2
次のどちらかを満たすこと。
- 時間外対応体制加算の2または4の届出をしていること。加算2は非常勤の職員が常時対応、加算4は最大3つの診療所による当番制です。
- または、在宅当番医制などで初期小児救急医療に参加し、休日または夜間の診療を年6回以上行っていること。あわせて、診療時間外は留守番電話などで、夜間・休日の小児科外来を担う医療機関や小児救急電話相談(#8000など)を案内すること。
つまり1のほうが、時間外に電話がつながる体制が手厚いということです。子どもの発熱は夜間に起きやすいので、ここは実用上の差になります。
全国でどれくらいあるか
当サイトが取り込んだ全国8つの地方厚生局の名簿(医科90,480件)での届出状況です。
| 届出 | 時間外の電話対応 | 全国の届出 |
|---|---|---|
| 小児かかりつけ診療料1 | 常時、または夜間の数時間 | 2,451件 |
| 小児かかりつけ診療料2 | 非常勤が常時、当番制、または小児救急への参加 | 581件 |
あわせて3,032件です。医科全体の3.4%にあたります。小児科を掲げる診療所の数から考えると、届け出ているのは一部です。
お住まいの地域の状況は小児かかりつけの届出がある医療機関から探せます。
同意する前に確認したいこと
小児かかりつけ診療料は、保護者の同意があってはじめて算定されます。同意しないという選択もできますし、同意しなくても診察は受けられます。仕組みの説明を受けたうえで判断してください。
確認しておくとよいのは次の点です。いずれも名簿からは分かりません。
- 時間外に電話がつながる時間帯は具体的に何時から何時か
- 電話に出るのは医師か、看護職員か、事務職員か
- 予防接種や乳幼児健診をその診療所で受けられるか
- 他の医療機関にかかりたいときはどうすればよいか
なお、届出があることは、時間外に診察してもらえるという意味ではありません。電話で相談した結果、救急外来を案内されることもあります。